不動産用語集|賃貸ショップFC三宮店 (有)住新ホーム

不動産用語集

  • 青田売り
    元来は「稲が十分に成熟しないうちに収穫高を見越してあらかじめ産米を売ること」の意味であるが、 不動産業界においては、未完成の宅地あるいは建物の売買等をいう。青田売りについては、 宅建業法により広告の開始時期の制限(同法33条)、工事完了時における形状・構造等の書面による説明(同法35条1項5号)、 契約締結等の時期の制限(同法36条)、手付金等の保全(同法41条)の規制を受ける。
  • 移転登記
    ある権利を有した人から他の人へ、その権利が移転したことによってなされる登記をいう。記入登記のひとつである。 記入登記とは登記をその内容によって分類した場合のひとつで、新しい登記事項が生じた場合これを登記簿に記入することを目的としてなすものをいい、 ほかに表示登記、保存登記、設定登記および処分制限の登記がこれに属する。移転登記は、附従性を持つ地役権を除き、 登記できるすべての権利についてなされる。なお、所有権の移転登記は主登記でなされ、所有権以外の権利の移転登記は附記登記でなされる。
  • 違反建築物
    建基法またはこれに基づく命令、もしくは条例の規定に違反して建築された建築物、およびいったん適法な状態で建築されながら、 その後の大規模な増・改築、用途変更等の結果、違法となった建築物をいう。 特定行政庁は、違反建築物の建築主、工事の請負人または現場管理者、当該建築物の所有者等に対して、工事の施工停止を命じ、 または当該建築物の除却、移転、改築、使用禁止等、当該違反の是正のために必要な措置をとることを命ずることができる(建基法9条)。 違反建築物の売買に関する広告をする場合で、再建築が不可能な場合は、「再建築不可」等の表示をしなければならない(不動産の表示に関する公正競争規約9条)。
  • 一般媒介契約
    媒介契約の一形式で、依頼者が他の宅建業者に、重ねて媒介や代理を依頼することが許されるもの。 一般媒介契約が締結されても、依頼者は他の宅建業者への依頼が制限されないので、有利な取引の機会がそれだけ広くなるが、 宅建業者の側からすれば成功報酬を得られる保証がないため、積極的な媒介行為を行わない場合もある。 また、一般媒介契約には、他に依頼した業者名を明らかにする明示型とこれを明らかにしない非明示型とがある。 なお、一般媒介契約を締結するときは、建設大臣の定める標準一般媒介契約書によることが望ましいとされている。
  • 印鑑証明
    印影があらかじめ届け出されたものと同一の印鑑によるものであることの官公署の証明をいう。 法人の代表者等の印鑑は登記所(法務局)、一般個人の印鑑は市町村または区に届け出て、証明を受ける。 届出の印は実印と呼ばれ、そうでない認印(みとめいん)と区別される。 印鑑証明は、法令上は不動産の所有名義人が登記義務者として登記申請する場合などに(不動産登記法施行細則42条、42条の2)、 また公正証書の作成を委嘱する場合などに(公証人法28条、31条、32条)必要となるが、 その他の取引等についても人違いでないことの確認等のため要求されることがある。印鑑証明の有効期間は、 上記細則44条が作成後3カ月以内のものに限ると定めているところから、一般に3カ月とされている。
  • 印紙税
    印紙税は、印紙税法に定められている別表第一の課税物件表記載の事項に従い、契約書その他の課税文書を作成した場合に、 当該文書に原則として印紙を貼付消印して納付する国税である。なお、不動産の媒介契約書は委任状に該当するものとされ、 非課税文書であるが、期限までに相手方が見つからないときには買い取る等の特約をつけると、その記載内容によっては課税されることがある。
  • 請負契約
    請負人がある一定の仕事を完成させ、注文者がこれに報酬を支払う契約をいう(民法632条)。 一般的には建物の建築とか土木工事など有形的な仕事について締結される。 注文者は完成した目的物の引渡しを受けるのと同時に報酬を払えばよい(同法633条)。これに瑕疵があれば修補や損害賠償の請求ができる(同法634条)。 また、注文者は仕事が完成するまでならいつでも請負人の損害を賠償して契約を解除することができる(同法641条)。 なお、土木建築等の業者との請負契約については、紛争予防のため必ず法定の内容の書面(通常は契約書)を作成交付しなければならず(建設業法19条)、 工事について紛争を生じたときは、建設工事紛争審査会でもその解決を図る途が開かれている(同法25条以下)。
  • オーナーチェンジ
    投資用にマンションや戸建て住宅を購入し、その物件を賃貸している所有者(オーナー)が、賃借人の入った状態のまま他へ売却すること。 入居者側からみると家主が変わることになる。ここ数年、急激に増えているワンルームマンションにこの種の取引が多く、 購入者は新たに入居者を探す必要がないというメリットがある。
  • オープンハウス
    中古住宅媒介のためアメリカ合衆国で考案され、近時わが国でも導入された販売促進手法である。 特定の案内日を決めて、数日前から物件周辺にチラシ等の広告物を配布して売り住宅の存在を告知しておき、 当日の一定時間帯に来訪した希望者には自由に物件をみせて反応客の中から買手をしぼりこむ。 即日契約に至らなくとも地域の潜在顧客の掘り起こしを通じて、フォロー営業を進める手掛かりとなる有力な手法として利用される。 オープンハウスについては、宅建業法施行規則6条の2第4号に該当するので、取引主任者を専任させる必要があるとされている。
  • 買換え特約
    住宅を買い換える場合、手持ち物件の売却前に新規物件の購入契約を締結すると、手持ち物件を売却できないと非常に困ることになる。 そこで、そのような事態に備えるためには、購入契約に「○月○日までに○○万円以上で手持ち物件を売却できなかったときは、 本契約を白紙解除できる」旨の特約をつける必要がある。この特約を買換え特約という。
  • 解除条件
    将来不確定な事実が発生することによって、契約等法律行為の効果が消滅する場合の、不確定な事実をいう(民法127条2項)。 反対に、契約等の効果の発生が不確定な事実にかかっている場合を停止条件という(同法127条1項)。 売買契約を締結し、転勤になったらこの契約を失効させるという条項を入れるような場合、解除条件付売買契約という。 条件を付けるかどうかは当事者の自由であるが、婚姻、養子縁組、相続の承認、放棄、手形の裏書(手形法12条1項参照)などについては、 不安定な法律関係を続けることは相当でないから条件は付けられない。相殺も、相手方を不安定にするから同様である(民法506条参照)。
  • 買取保証
    個人所有住宅の買換えや至急換金等、売主の事情によって不動産売却と資金調達が連動し、かつ時間的制約がある場合、 不特定買主との合意による売買契約成立のみに期待することは売主にとって危険なので、売主の不安を除き危険負担を分散するため、 一定媒介期間経過後に希望価格での成約に至らないときは、媒介業者が査定価格から公租公課と必要経費を減じた価格で買い取ることを約束することがある。 これを買取保証という。実務上は新規物件販売のための下取り物件処理や買取り転売の手法として用いられる。 この場合の査定価格は業者の転売危険負担を見込むので、通常の媒介の査定よりその分だけ下回る。
  • 開発許可
    都市化の進展に対しスプロール化の弊害を防止し、都市の健全な発展と秩序ある整備を目的として開発行為を許可制としているものである。 具体的には、市街化区域および市街化調整区域に関する都市計画が定められた都市計画区域内で、一定面積以上の開発行為を行おうとする者に 、知事または政令指定都市の長が与える許可をいう(都計法29条)。許可を必要とする面積は政令で原則として1,000平米以上とされているが、 三大都市圏の一定の地域については500平米以上とされている。 また、都道府県の規制により区域を限って300平米までの範囲で別に定めることができるものとされている。 また、当該都市計画が定められていない都市計画区域においても3,000平米以上の開発行為を行う場合は同様にこれが必要である。 市街化区域内での原則として1,000平米未満の開発行為、都市計画が定められていない都市計画区域内での農林水産業の用に供する建築物と、 これらを営む者の住宅建設、駅舎等の鉄道施設・医療施設等公益目的のもの、 国や地方公共団体の行うもの、都市計画事業・土地区画整理事業・市街地再開発事業・住宅街区整備事業・竣工告示前の埋立地開発・ 災害時の応急事業・通常の管理行為や軽微な仮設行為は許可を要しない。
  • 買戻しの特約
    不動産の売買契約と同時に、一定期間経過後売主が代金と契約の費用を返還して不動産を取り戻すことができることを内容とする契約解除の特約をいう(民法579条)。 特別の合意のない限り、買戻期間中の不動産の果実と代金の利息とは相殺したものとみなされる(同法579条但書)。 買戻しの期間は10年を超えることができず、10年を超える期間を定めたときは、その期間は10年とされ、その期間の更新は認められない。 また、期間の定めをしなかったときはその期間は5年とされる(同法580条)。買戻しの特約の登記は、 買主の権利取得の登記に附記して登記することとされており(不動産登記法59条の2)、この登記をしておけば第三者にも対抗できる(民法581条)。 買戻しの特約は担保の一方法であるが、この目的で利用されることは少ない。住宅・都市整備公団等公的事業主が分譲した住宅・宅地等においては、 転売防止などを担保するために利用される。再売買の予約は登記をせず、動産もその対象とされ、また再売買代金にも制限がない点で買戻しと異なる。
  • 解約
    当事者の一方の意思表示により、賃貸借、雇用、委任、組合などの継続的契約関係を消滅させることをいう。 契約の解除の場合、その効力が過去に遡るのに対して、解約は将来に向かってのみ消滅の効力が生ずるとされているが、 民法上は解約と解除が混同して使用されており、明確な規定はない(民法541条、620条、625条3項等)。 結局、売買、贈与契約等の非継続的契約関係の解約または解除はその効力が過去に遡るのに対して、 賃貸借、雇用、委任、組合などの継続的契約に関する解約または解除は将来に向かってのみ消滅の効力が生ずるということであろう。
  • 解約手付
    いったん締結した売買契約を、後に解除しうることとして授受される手付をいう。 一般にその金額についての制限などはないが、宅建業者が宅地建物の売主の場合には、20%を超えることはできない(宅建業法39条)。 解約手付が授受されると、買主からはそれを放棄すれば、また売主からはその倍額を返しさえすれば、契約を解除することができる(民法557条1項)。 ただし、相手が契約で定められたことを始めるなど履行に着手すると、手付解除は認められない。解除の方法などは一般の場合と同様であるが、 手付額、または倍額のほかに損害賠償を請求することはできない(同条2項)。手付には、このほか証約手付、違約手付がある。
  • 価格査定
    宅建業者が売却の媒介依頼を受けた不動産に関し、専門家の立場から依頼者へ助言する合理的希望価格の形成のための成約見込価格を調査・算出することをいう。 業者は売買すべき価額について依頼者に意見を述べるときは必ず一定の標準的手法に従い、 選択した取引事例を根拠として明示し、依頼を受けた不動産と比較検討して、客観性ある実際的な成約見込価格によらなければならない。 この手法が価格査定マニュアルである。これに要する費用は媒介の成功報酬に含まれる(宅建業法34条の2第2項)。
  • 瑕疵担保責任(かしたんぽせきにん)
    売買の目的物に隠れた瑕疵があったとき、売主が買主に対して負う責任をいう(民法570条)。 「売主の担保責任」の一形態である。瑕疵とは、建物にシロアリがついていたとか、土地が都市計画街路に指定されていたことなどをいう。 買主は、善意無過失である限り、契約時にわからなかった瑕疵のために損害を受けたときは、売主に対して賠償請求をすることができる。 また瑕疵のため契約の目的を遂げることができない場合には、契約を解除することができる(同法566条1項)。 ただしこれらは、買主が瑕疵を知ったときから1年内にしなければならない(同法570条、566条3項)。 また強制競売で物を買った(競落した)場合には、買主にこれらの権利は与えられない(同法570条但書)。
  • 瑕疵担保責任についての特約の制限
    宅建業者が自ら売主となる宅地、または建物の売買契約においては、 瑕疵担保責任についてこれを負う期間(民法570条において準用する同法566条3項に規定する期間)をその目的物の引渡しの日から2年以上とする場合を除き、 民法に規定するものより買主に不利となる特約をしてはならないとされている。買主に不利な特約とは、瑕疵担保責任を負わないとするもの、 これを負う期間を買主が知ったときより1年未満の期間とすることのほか、契約解除も損害賠償も認めず補修のみを行うとするもの、 瑕疵の個所によっては責任を負わないとするもの等があげられる。宅建業法は、このような買主に不利な特約を制限するとともに、 これに反した特約は無効としている(宅建業法40条)。
  • 仮換地(かりかんち)
    土地区画整理事業の円滑な進捗と関係権利者の権利関係の速やかな安定を図るために、土地区画整理事業の施行者が、換地処分を行う前において、 施行区域内の従前の宅地について仮に使用収益できる土地を指定する処分を仮換地の指定処分といい、このようにして指定された土地を仮換地という。 仮換地の指定処分がなされると、従前の宅地の権原に基づいて使用収益をすることができた者は、 仮換地の指定の効力発生の日から換地処分の公告がある日まで、仮換地について従前の宅地について有した権利の内容である使用収益と同じ内容の使用収益ができるが、 従前の宅地については使用収益ができなくなる。
  • 仮登記
    終局登記(本登記)をなしうるだけの実体法上、または手続法上の要件が完備していない場合に、将来の登記の順位を保全するため、 あらかじめなす登記をいう(不動産登記法2条)。後日要件が完備して本登記がなされれば、 仮登記の順位が当該本登記の順位になるという順位保全効力を有する(同法7条2項)が、仮登記のままでは対抗力はない。 このような仮登記の一時的・仮定的性格に鑑み、実務上仮登記申請の際には登記済証、利害関係人の承諾書の添付は必要とされず、 さらに法律上仮登記権利者が単独で、仮登記義務者の承諾書を添付してする方法(同法32条)や仮登記仮処分命令によってする方法(同条33条)等、 仮登記申請の特則が設けられている。
  • 管理組合
    区分所有建物の建物全体の維持管理と、区分所有者間の権利義務を調整するため、区分所有者で構成される団体が管理組合である。 建物の区分所有等に関する法律は、「区分所有者は全員で、建物並びにその敷地及び附属施設の管理を行うための団体を構成し、 この法律の定めるところにより、集会を開き、規約を定め、及び管理者を置くことができる。」 (同法3条)と規定し、区分所有者は当然にこの団体の構成員となるとしている。一般には、区分所有者による集会を経て設立される。
  • 管理形態
    マンション等の区分所有建物の維持管理については、通常管理組合と管理会社との間に管理委託契約が結ばれ、その契約の内容に応じて管理形態が定められる。 主な管理形態としては、次のようなものがある。
    (1)巡回管理:管理人を定期的(たとえば週3回ゴミを出す日等)に巡回させて管理業務を行う形態
    (2)住込管理:管理人が住み込む形態
    (3)日勤管理:管理人を通勤させて業務を行う形態
    (4)無人管理:管理人を置かずに、たとえば、清掃をパートタイマーを雇用して処理する等の形態で、
    いわば自力管理である。
    管理形態により管理の内容、サービス、費用が異なるので、それぞれのマンションの規模、立地条件、設備等により適当なものを選定すべきである。
  • 危険負担
    建物の売買契約などの双務契約において、契約後類焼などによって建物が焼け、売主の引渡義務が履行できないようなとき、損害(危険)を当事者のいずれが負担するかの問題をいう。建物の引渡義務を負う売主(債務者)が代金を請求しえないとするのが債務者主義、買主(債権者)は代金を支払わねばならぬとするのが債権者主義である。民法の規定によれば、
    (1)不動産のような特定物に関する物件の設定または所有者の移転をもって双務(売買等)契約の目的としている場合は、債権者主義を採っているが、
    (2)自動車を10台売買するというように種類と数量だけが定まっているような契約の場合は、どの自動車を売るのかがはっきりした時点、つまり不特定物が特定物に変わったときから、買主である債権者が危険負担することとなり(民法534条)、
    (3)その他の場合は債務者主義を採っている(同法536条)。
    なお、実際の不動産取引の場合は、民法の規定とは逆に、特約をもって債務者主義を採っているのが一般である。
  • 期限付き建物賃貸借
    平成4年8月1日に施行された借地借家法で、新たに設けられた制度。従前の借家法は、貸主側に特別な事情があっても、 一時的に使用することを目的とする賃貸借と認められない限りは、すべてその終了時に正当事由が必要であった。 そこで、借地借家法は、 1)転勤、療養、親族の介護その他の本人の意思を超えたやむを得ない事情で不在となる場合(借地借家法38条、賃貸人の不在期間の建物賃貸借)、 2)法令または契約により一定の期間を経過した時に建物を取り壊すべきことが明かな場合 (同法39条、取壊し予定の建物の賃貸借)に、建物を貸すことができそうな一定の期間だけ建物を貸し、期限がきたら正当事由の有無にかかわらず、 建物を確実に返してもらうことができるという制度を創設した。このような制度は、従来の借家法とは大きく権利関係が異なるものとなることから、 契約を締結する際、次の要件が必要となる。 1)については、a)転勤その他のやむを得ない事情があること、b)その事情により一定期間その建物を生活の本拠として使用しないこととなること、 c)その期間の経過後は建物を生活の本拠として使用することとなること、d)やむを得ない事情を記載した書面により、契約を更新しない旨の特約をすること。 2)については、a)法令または契約により一定の期間を経過した時に建物を取り壊すべきことが明らかな場合であること、 b)建物を取り壊すべき事由を記載した書面により、建物を取り壊すこととなる時に賃貸借が終了する旨の特約をすること。 いずれの契約についても、書面によることが、条文上要求されているので制度を利用するにあたっては、注意が必要である。 特に1)の制度は、サラリーマン等が転勤等で一時的に持家を貸す場合に利用できるため、リロケーションサービスとともに今後が注目されている。
  • 既存不適格建築物
    建基法の規定の施行、または改正の際すでに建っている建築物、または工事中の建築物で、当該規定に全面的に、または一部が適合していないものをいう。 既存不適格建築物については、その適合していない規定に限り適用が除外され(同法3条2項)、そのままその存在を認められるが、 一定の範囲を超える増改築等を行う場合には、同法の規定に適合するように既存の部分の手直しを行わなければならない(同法3条3項、86条の2)。
  • 供託(きょうたく)
    法令により金銭・有価証券またはその他の物品を供託所(法務局、地方法務局、その支局または法務大臣の指定する法務局等の出張所)に寄託することをいう。供託の内容を大きく分類すると、
    (1)債務消滅のためにする供託(弁済供託)。一般的には、債権者の受領拒否、受領不能および債務者の過失なしに債権者を確知できないとき(民法494条)等。
    (2)債権担保のためにする供託(担保供託)。相手方に生ずる障害を担保するための供託(宅建業法25条、旅行業法7条等)。
    (3)単に保管を依頼するだけの供託(保管供託)。他人のものを勝手に処分できない事情があるとき(質権設定の際の支払いに関する供託<同法367条>等)。
    (4)その他の供託(特殊供託)。公職選挙立候補者の供託(公職選挙法92条)等。
    供託の方法および場所等については、供託法および宅建業法等それぞれの法律で定められている。
     
  • 共有・準共有
    複数の者がひとつの物の所有権を有する場合を共有、所有権以外の財産権を有する場合を準共有(民法264条)という。 数人共同で、物を買ったり相続したりすると共有を生じ、各人はこの物の持分を有することになる。 持分は合意、または法律の規定(民法900条等)で決まるが、それが明らかでない場合は均等と推定される(同法250条)。 共有者は持分に応じて共有物全部の使用ができる(同法249条)。共有物の保存行為は単独でできる(同法252条但書)が、 管理行為は過半数で決し(同法252条)、その費用は持分に応じて負担する(同法253条)。共有物全部の処分は全員一致でなければならないが、 持分の処分は自由である。共有物の分割は協議により(同法256条)、協議が調わないときは裁判所に請求する(同法258条)。
  • クーリング・オフ
    宅建業者が自ら売主となる宅地または建物の売買契約において、宅建業者の事務所またはそれに準ずる場所以外の場所でなされた宅地建物の買受けの申込み、 または売買契約について、8日間以内の場合には無条件に申込みの撤回または契約の解除ができる(宅建業法37条の2)。 これをクーリング・オフという。ただし、次の場合には申込みの撤回等ができない。
  • 区分所有権
    一棟の建物に、構造上区分された数個の部分で独立して住居、店舗、事務所、または倉庫、その他建物としての用途にすることができるものがあるときの、 その各部分を目的とする所有権をいう(建物の区分所有等に関する法律1条、2条1項)。この各部分は専有部分と呼ばれ、共用部分と区別される。 専有部分については、一般の所有と同様に扱われるが、一棟の一部であるから共同の利益に反するような使用は許されない(同法6条)。 共用部分に対しては専有部分の床面積の割合で持分を有し(同法14条)、共同で使用する(同法13条)。専有部分の処分は自由であるが、 敷地利用権をこれと切り離すことはできず(同法22条)、共用部分の持分の処分もこれに従う(同法15条)。
  • 契約の解除
    民法上は、売買・贈与契約等の非継続契約と、賃貸借、雇用、委任、請負等のように一定期間継続する契約の両方について「契約の解除」という用語を用いているが、 本来は、売買契約等、いったん成立した契約を一方の意思表示によって、当初に遡って解消させることをいう。 契約の解除は、契約締結の際、一定の事由があるとき解除を認めるという合意をしておいた場合(約定解除権)か、履行遅滞(民法541条)、 履行不能(同法543条)等、法定の事由がある場合(法定解除権)でなければ、これをすることができない。解約手付、 買戻しの特約のあるときも解除権の留保があったものとされる。契約解除は相手方に対する意思表示でなされるが、 履行遅滞の場合にはその前に催告を要する(同法541条)。解除により各当事者は原状回復義務を負い、もし損害があれば賠償請求もできる(同法545条3項)。 なお、賃貸借、雇用、委任請負等の契約の解除については、将来に向かってのみその効力を生ずるものとされ、 いつでも契約を解除することができるが、相手方に不利なときに契約を解除する場合は、 損害賠償を支払わなければならない(同法617条、620条、626条、630条、635条、651条、652条)。
  • 原状回復義務(げんじょうかいふくぎむ)
    契約によって履行された給付をその解除によって契約前の状態に戻す義務をいう(民法545条1項本文)。 契約の解除は、有効に成立した契約の効力を当初に遡って消滅せしめるものであるから、契約によって給付がなされていれば、 それがなかったときと同一の状態(原状)に戻す義務を生ずる。ただし、物が第三者に転売されているような場合には、 解除によってその所有権を奪うことは許されない(同条同項但書)。原状回復の方法は、物を給付したときはその物自体か、 それができないときは解除当時の価格を返還すべきであり、金銭給付の場合には、受け取ったときからの利息を付して返還しなければならない(同条2項)。
  • 現状有姿売買(現況)
    不動産取引で、売買契約書中に「現状有姿(のまま)」「現状有姿にて引き渡す」等の文言が記載されることが少なくないが、 その意義、具体的な内容については業界でも定説がない。現状有姿は、引渡しまでに目的物の状況に変化があったとしても、 売主は引渡し時の状況のままで引き渡す債務を負担しているにすぎないという趣旨で用いられることが多いが、単に現状有姿との記載があるからといって、 これをもって直ちに、売主の瑕疵担保責任の免責についての合意があるとまではいえない(宅建業法40条、民法570、566条参照)。
  • 建築確認
    建築物を建築しようとする場合には、建築主はあらかじめ、その計画が建築物の敷地、 構造および建築設備に関する法令に適合するものであることについて、建築主事の「確認」を受けなければならない。建築確認申請を受けなければならないのは、
    (1)特定の用途または一定の規模以上の建築物を建築し、または大規模の修繕もしくは大規模の模様替えをしようとする場合(建基法6条1項1号~3号)、
    (2)都市計画区域(都道府県知事が指定する区域を除く)内、 または都市計画区域外で都道府県知事が指定する区域内において建築物を建築しようとする場合である(同条1項4号)。
  • 建築協定
    土地所有者および借地権者が、建基法の定めるところにより締結する建築物の敷地、位置、構造、用途、形態、 意匠または建築設備に関する基準についての協定をいう。住宅地としての環境、または商店街としての利便を高度に維持増進する等建築物の利用を増進し、 かつ、土地の環境を改善することを目的としている(建基法69条)。建築協定を締結しようとする土地所有者等は、その全員の合意により、 協定の目的となっている土地の区域、建築物に関する基準、協定の有効期間、および協定違反があった場合の措置を定めた建築協定書を作成し、 特定行政庁の許可を受けなければならない(同法70条)。
  • 権利証(登記済証)
    権利に関する登記済証のことを略して権利証という。広義には登記所から登記済みの証明として交付を受けたすべての書面を登記済証というが、 権利に関する登記済証とは、登記名義人がその権利を保存、設定、移転等により取得した登記の際、 登記所から登記済みの証明として交付を受けた書面をいう(不動産登記法60条)。当該権利の登記名義人たることを表象する書面であり、 その人が将来登記義務者として登記申請する場合には、その申請意思の担保として添付を要求される(同法35条1項3号)。 もし登記済証が滅失、または紛失したときは保証書によることになる(同法44条)。なお、所有権の登記ある不動産にについての合筆、 合併登記の登記済証は、その権利に関する登記済証として扱われる(同法60条1項)。
  • 公図
    旧土地台帳法施行細則2条1項の規定により、登記所が保管している土地台帳付属地図の一般的呼称である。 公図は、旧土地台帳法の廃止によりその法的根拠が失われたが、不動産登記法17条所定の地図が整備されるまでの暫定的措置として登記所に保管され、 この地図に準ずる図面として取り扱うこととされており(不動産登記事務取扱手続準則29条)、登記所で一般の閲覧に供されている。 公図は、各筆の土地の位置、形状、地番を公証するものとして事実上重要な機能を有しており、道路付きや隣地境界の関係を知る手だてにもなるが、 前記のとおり公図には法律上の効力もなく、必ずしも現地を正しく反映していないものがあるので、公図を無条件に信頼するのは危険である。 なお、地租(固定資産税)が国税から地方税に変更になった際、土地台帳およびその付属地図が市町村に引き渡されたため、 市町村役場にも公図が備え付けられており、市町村役場においても建築確認に必要な地図とともに交付の申請および閲覧をすることができる。
  • 債務不履行(さいむふりこう)
    債務者が、その責めに帰すべき事由(故意、過失)によって、債務の本旨に従った履行をしないことをいう(民法415条)。 履行期に遅れた履行遅滞、履行することができなくなった履行不能、および履行はしたが十分でなかった不完全履行の3つの態様がある。 履行遅滞と不完全履行で、まだ履行の余地のある場合には、裁判、執行によって債務自体の履行の強制もできるが、 債権者はこれとともに損害賠償の請求もできる(同条前段)。履行不能または不完全履行で、もはや履行の余地がない場合には、 これに代わる損害賠償請求ができる(同条後段)。また双務契約などの場合には、債権者は契約を解除して自己の債務を免れ、 もしくは原状回復を図ることができる。
  • 敷金
    主として建物の賃借人が、賃料その他賃貸借契約上の債務を担保するため賃貸人に交付する金銭をいう(民法316条、619条2項参照)。 このほか権利金、保証金等も授受されることがあり、その性格および内容は当事者の合意によることになるが、 敷金は契約が終了して、建物等を明け渡した後に、未払賃料等があればこれを控除したうえで返還される点に特徴がある。 賃借人は契約継続中に、敷金によって不払賃料に充当させることはできない。敷金返還請求権は建物等を明け渡したときに発生するから、 賃借人の建物等の明渡しと同時履行の関係にない。また敷金には利息を付さないのが普通であり、 建物等の所有権(賃貸人の地位)が移転したときは、新所有者に引き継がれる。
  • 私道負担
    不動産取引において、売買等の対象となる土地の一部に私道の敷地が含まれている場合に、この私道敷地部分を私道負担という。 私道には建基法42条の道路となる私道以外にも、通行地役権の目的となっているようなものを含む。 また私道について所有権や共有持分を持たずに、 利用するための負担金を支払うことになっている場合や将来生じることになっている私道負担も私道に関する負担に含まれる。 宅建業法35条に規定する重要事項の説明では、宅建業者に対して、取引の際には前もって「私道に関する負担に関する事項」を説明することが義務付けられている。 これは、私道負担のあることを知らないで取引をした購入者に対して、損害を与えないよう、あらかじめ私道の負担の内容を説明する義務を課したものである。
  • 借地権
    建物の所有を目的とする地上権または土地の賃借権をいう(借地借家法2条1号)。借地権者は地代支払い等の義務を負うが、 借地借家法は土地賃借権の登記(民法605条、不動産登記法1条)、または地上権の登記がなくても地上建物に登記があれば、 借地権の対抗力を認め、その存続期間を定め(借地借家法3条)、契約の更新を広くみとめ(同法5~7条)、 さらに借地権の譲渡や借地転貸の場合の借地権設定者の承諾に代わる裁判所の許可(同法19条)や借地権者の建物買収請求権(同法13条)等の制度を設け借地権を強化した。 借地権は、ひとつの財産権としての評価を受け、借地契約に当たっては、その割合の権利金が授受されることがある。
  • 重要事項の説明義務
    宅建業者は、宅地建物取引に際し、売買、交換もしくは貸借の相手方、もしくは代理を依頼した者、 またはその媒介に係る取引の各当事者(以下「相手方等」という)に対して契約が成立するまでに、 その者が取得し、または借りようとしている宅地建物に関する一定の事項、すなわち私法上、 公法上の権利関係・取引条件等について書面(重要事項説明書)を交付して、宅地建物取引主任者から説明をさせなければならない(宅建業法35条)。 なお、宅地建物取引主任者は当該書面に記名押印をするとともに、説明をするときは、 相手方等に対して、宅地建物取引主任者証を提示しなければならない。
  • 守秘義務(しゅひぎむ)
    宅建業者およびその使用人、その他の従業者は、正当な理由がなければ、その業務上取り扱ったことについて知り得た秘密を他に漏らしてはならず、 宅地建物取引業を営まなくなった後、またはその使用人等でなくなった後でも同様とされている(宅建業法45条、75条の2)。 宅建業者等は、宅地または建物といった依頼者の重要な財産について、相談を受けたり取引に関与したりして他人の秘密を知る機会が多いので、 業務上知り得た他人の秘密を守ることを特に強く義務付けられている。「正当な理由」が認められる場合として、 たとえば、裁判の際、または税務署の職員から法令に基づき証言を求められた場合等があげられる。
  • 使用貸借
    借主が貸主から目的物を無償で借りて使用収益し、後にその目的物を貸主に返還する契約をいう(民法593条以下)。 借主は契約に返還時期の定めがあるときはその時期に、その定めがないときは契約に定めた目的に従い使用収益を終えたとき等に、 目的物を返還しなければならない。使用収益の対価を支払わない(無償)という点において賃貸借と異なる。使用貸借には、 その目的物が住宅やその敷地であっても、借地借家法(平成4年7月31日までの契約の場合は、旧借地法、旧借家法、旧建物保護法)は適用されない。 親族や雇用等特殊な人的関係のある者の間で約束されるが、そういう人的関係の崩壊したときに法的紛争を生ずることが少なくない。
  • 譲渡担保
    債権保全のため、ある財産権を債権者に譲渡する形式の物的担保をいう。 民法に規定はないが、取引の慣行から生まれ、判例学説によって認められた担保である。債務者乙は、 債権者甲に譲渡担保に供した目的物をそのまま使用収益できるので、生産財等について多く設定されるが、 不動産についても用いられ、登記原因を「譲渡担保」とすることも認められている。 債務が完済されると目的物の所有権は乙に復帰するが、弁済されないと甲はこれを第三者丙に売却し、 または自己の所有とすることによって、優先弁済を受けることになる。ただし、甲は債権額を超える部分の精算をしなければならない。 乙の他の債権者丁が目的物を差し押えたとき、甲は第三者異議の訴(民事執行法38条)ができる。
  • 接道義務
    都市計画区域内において、建築物の敷地が建基法上の道路(自動車専用道路を除く)に2m以上接しなければならないことをいい、 建築物およびその敷地の利用の便宜、避難・消防活動の確保等を図るため、道路のないところに建築物が立ち並ぶのを防止することを目的としている。 なお、大規模な建築物や多量の物資の出入りを伴う建築物などについては、その用途または規模の特殊性に応じ、 避難または通行の安全の目的を達成するため、地方公共団体は、 条例で敷地と道路の関係について必要な制限を付加することができることとされている(建基法43条)。
  • セットバック
    本来は、日照の確保等のため、建物の上階を下階よりも後退させて建築することであるが、一般的には建基法の制限による次のような場合をセットバックという。
    (1) 敷地前面道路の幅員が4m未満(いわゆる2項道路)の場合、その中心線から2m(ただし、道路の反対側ががけまたは川などの場合は道路の境界線から水平に4m)以上後退した線が道路の境界線とみなされ、敷地の一部を道路部分(セットバック部分)として負担する(同法42条2項)
    (2) 壁面線が指定されている場合、建築物の壁またはこれに代わる柱、2m超の門・へいは壁面線を越えて建築できない(同法47条)。
    (3) 道路斜線制限により、中高層建築物の一部を後退して建築する(同法56条1項1号)
  • 先行登記
    不動産取引においては、所有権移転登記の申請手続きおよび目的物の引渡しという売主の債務と、 売買代金の支払いという買主の債務とは同時履行の関係にあるのが原則である(民法533条)が、 金融機関が買主に融資する場合は担保を確保するため売主が最終代金を受け取る前に目的物の所有権移転登記等を金融機関から求められることがあり、 これを実務界では先行登記と呼んでいる。 なお、先行登記に伴う売主のリスクを回避するため、実務上、売主に借入金の受領権限を与える措置がとられる。
  • 専属専任媒介契約
    媒介契約の一類型で、専任媒介契約に自己発見取引の禁止の特約(依頼者は、媒介を依頼した宅建業者が探索した相手方以外の者と、売買または交換の契約を締結することができない旨の特約)を付した契約である。媒介契約を締結した業者は、
    (1).書面の交付義務、
    (2).価額等について意見を述べる際の根拠明示義務が課されているが、さらに専属専任媒介契約を締結した業者は、
    (3).媒介契約の有効期間を3か月以内とすること、
    (4).依頼者の申し出がないと期間の更新ができないこと等のほか、
    (5).1週間に1回以上業務の処理状況について報告すること、
    (6).媒介契約の締結日から5日以内に指定流通機構に当該物件に関する情報を登録することなどが義務づけられている。
  • 専任媒介契約
    依頼者が他の宅建業者に重ねて媒介や代理を依頼することを禁止するもので、媒介契約の一形式。専任媒介契約が締結されると、依頼者は他の業者への依頼が禁止されるが、宅建業者は他の業者から依頼書を横取りされることがないため、取引の相手方を積極的に見つける努力が期待でき、依頼者としても成約までの期間が短縮できるなどのメリットがある。宅建業法では
    (1).依頼者の利益が損なわれることのないよう、専任媒介契約の期間は3か月を超えることができないこと、依頼者の申し出によりこれを更新するときも更新のときから3か月を超えないこと、
    (2).宅建業者は2週間に1回以上依頼者に業務の処理状況を報告すること、
    (3).媒介契約締結の日から7日以内に指定流通機構に当該物件に関する情報を登録することなどを義務づけている(同法34条の2)
  • 底地(そこち)
    借地権の付着している宅地における当該宅地の所有権をいう。 つまり、宅地に建物の所有を目的とする地上権・賃借権を設定した場合の、その宅地の所有権を指すものである。 所有権に地上権・賃借権を設定すると地主に帰属する不完全所有権と借地人に帰属する借地権とに分かれるが、この不完全所有権が底地である。 したがって、底地の価格と借地権の価格とは密接に関係している。
  • 建付地(たてつけち)
    宅地の態様のひとつであり、更地(さらち)とは異なり、宅地のうえに建物等が存在するが、その所有者は宅地の所有者と同一人であり、 かつ、その宅地の使用収益を制約する権利が付着していない宅地をいう。すなわち、自用の建物等の敷地のことである。鑑定評価にあっては、 建物の種類等の宅地の使用状況には関係なく、その宅地の最有効使用の状況により判断する。
  • 地上権(ちじょうけん)
    他人の土地において、工作物または竹木を所有するため、その土地を使用する物権をいう(民法265条以下)。 契約によって設定されるのが原則である。建物所有を目的とする地上権は、借地権として借地借家法の保護を受ける。 地上権はその譲渡・転貸が自由であること等、賃貸借と比較して借地権設定者に不利益なため、 わが国では土地利用契約のほとんどが賃貸借契約であるといわれている。地上権はたとえば地下鉄または高架線等のため、 地下または空間にも設定することができる(同法269条の2)。このような権利は「区分地上権」(いわゆる地下権・地中権)と呼ばれている。
  • 地目
    土地の現況および利用状況による区分をいい、不動産登記法施行令3条によれば、 土地の主たる用途により、田、畑、宅地、塩田、鉱泉地、池沼、山林、牧場、原野、墓地、境内地、運河用地、水道用地、 用悪水路、ため池、堤、井溝、保安林、公衆用道路、公園、雑種地の21種類に区分されている。不動産取引に当たっては、 田・畑など地目によっては権利の移転等に制限がある場合があり、また登記簿上の地目と土地の現実の利用状況が一致していない場合もあることに、 留意する必要がある。
  • 賃貸借
    甲が乙に目的物を使用収益させ、乙が甲に賃料を支払う契約をいう(民法601条)。 民法は、貸衣裳やレンタカーなどのような動産の賃貸借と土地建物のそれとの区別をほとんど考えないで規定したが、 建物所有を目的とする土地の賃貸借では、長期の契約期間を必要とするので、借地借家法3条は存続期間を30年以上と定めた。 また、民法上は、土地または建物の賃借権は、それを登記しない第三者に対抗することができないが、借地借家法10条1項は、 借地上の建物の保存登記をすれば借地権を、同法31条1項は、建物の引渡しがあれば、借家権を第三者に対抗することができるものとした。
  • つなぎ融資
    不動産を取得しようとする者が、公的融資や自己所有不動産の売却代金を受領する以前に、 工事代金や購入代金にあてるため受ける融資のことをいう。特に買換えの場合、手元流動資産や余裕資金の乏しい買主が無理な買換えを目論んだものの、 所有不動産の売却に手間取って、金利に追われることがある。
  • 定期借地権
    平成4年8月1日より施行された借地借家法で新たに創設された制度。更新がなく、定められた契約期間で確定的に借地関係が終了する。 従前の借地法では、存続期間が満了しても借地権が消滅するわけではなく、正当事由が必要であった。 その結果、借地権を設定することが躊躇され、設定する場合においては、高い権利金等の支払いが生じていた。 そこで、借地借家法は、借地法の大原則である「存続期間が満了しても借地権は当然には消滅しない」という仕組みに対して、 一定の場合には例外を認める、つまり一定の範囲で、更新のない借地権を認めることとし、新たに以下の3つの類型の定期借地権を創設した。 (1)存続期間を50年以上と定めることを要件とする「一般定期借地権」(同法22条) (2)借地権を設定した日から30年以上を経過した日に借地上の建物を借地人から地主に譲渡することをあらかじめ約束して借地をする「建物譲渡特約付借地権」(同法23条) (3)事業目的で存続期間を10年から20年以下とする「事業用借地権」(同法24条) この定期借地権制度が利用されることによって土地を貸しやすく借りやすくなり、借地の新規供給、利用の幅が広がることが期待されている。
  • 停止条件
    将来発生することが不確実な事実を契約等の効力の発生要件とする場合の不確定な事実をいう。 例えば「うまく入社できたらこの家を安く売買する」というような契約をしたときは、 入社することが停止条件であり、このような契約を停止条件付売買契約という。 入社できたことを条件の成就といい、そのとき売買契約の効力を生ずる(民法127条1項)。 停止条件に対するものを解除条件と呼び、解除条件付売買契約では、反対に、契約のとき売買の効力を生じ、 入社できなかったときは、解除条件が成就し契約の効力が失われる(同条2項)。いずれの条件が付されていても、 条件の成否未定の間は、条件成就によって生ずる利益は保護される(同法128条、130条)。
  • 抵当権
    債務者または第三者(物上保証人)に用益させたままで、債務の担保として提供した不動産等について、 優先弁済を受ける担保物権をいう(民法369条以下)。優先弁済は、通常民事執行法に従い換価(任意競売)によるが、 破産の場合は別除権(破産法92条以下)、会社更生では更生担保権(会社更生法123条等)によって行う。抵当権者は目的物の交換価値だけを確保し、 設定者に使用収益権を留保することから、生産財について最も合理的な担保とされ、不動産に限らず、特別法により、鉄道財団(鉄道抵当法)、 工場財団(工場抵当法)、航空機(航空機抵当法)、船舶(商法848条以下)、自動車(自動車抵当法)、建設機械(建設機械抵当法)等を対象とする抵当権もある。
  • 手付
    売買、賃貸借等の契約に際し、当事者の一方から相手方に対して交付される金銭その他の有価物をいう。 手付には、契約の成立を証する証約手付、手付を交付した者はそれを放棄し、相手方はその倍額を償還して契約を解除することを認める解約手付、 手付額を債務不履行の場合の損害賠償額の予定または違約罰とする違約手付がある。どの手付であるかは当事者の意思によって決められるが、 いずれの場合にも、証約手付の意味がある。民法は、当事者の意思が不明のときは、解約手付と解することとしている(民法557条)。 宅建業者が売主として受け取る手付は解約手付である(宅建業法39条2項)。なお、契約の際内金と表示されても解約手付と解されることがある。 手付金は、契約が約定どおり履行されるときは、一部弁済として取り扱われることとなる。
  • 電車・バス等の所要時間
    不動産の表示規約では、電車・バス等の所要時間の表示基準を定め(同規約12条7号)、
    1)乗換えを要するときはその旨、
    2)特急・急行等の種類、
    3)特急料金等の特別料金を要するときはその旨、
    4)ラッシュアワーと平常時の所要時間が著しく異なるときはその旨、
    5)運行本数が著しく少ないときはその旨を明示することを義務づけている。
    所要時間はダイヤグラムに従い表示するが、乗換え時間や待ち時間は含まれない。なお、通勤時間帯に運行されていない特急列車等による所要時間だけの表示は許されない。
  • 登記の公信力
    登記上の表示を信頼して不動産の取引をした者は、たとえ登記名義人が真実の権利者でないような場合でも、 一定の要件のもとでその権利を取得することが認められることをいう。 わが国では、登記の公信力を認めない。したがって、いくら登記名義人が真実の所有者と思って、 その者から不動産を買い受けたとしても、真の所有者からはそれを取り上げられることになるので、 不動産の取引では、登記簿を閲覧するだけでは不十分ということになる。これに対して、動産では占有に公信力が認められるから、 売主の所有と信じた買主は、そう信じるについて過失がなければ、 真の所有者がほかにあっても、その動産の所有者となることができる(民法192条)。
  • 登記簿
    私法上の権利の得喪・変更など関係事実の存在を公示かつ保護するため、 一定の事項を記載した公の帳簿をいい、不動産登記簿、船舶登記簿、商業登記簿がある。
  • 2項道路
    建基法42条2項に定められた道路なので、一般にこう呼ばれる。みなし道路ともいう。幅員4m未満でも、1.8m以上あり、 昭和25年11月23日以前(この日以降に都市計画区域に指定された区域内の場合は、 指定の日の前日以前)から建物が立ち並んでいる道路で、特定行政庁が道路として指定したものは建基法上の道路とみなされ、 道路の中心線から2m後退したところに道路境界線があるとみなされる。ただし平成4年の法改正により、 特定行政庁が指定する区域内においては原則として幅員6m以上が道路として取り扱われるが、この6m区域指定を受けた場合は、 道路の中心線から3m(避難や通行の安全に支障がない場合2m)が道路境界線とみなされる。また道路の片側が川や崖等の場合は、 それらの境界線から4m後退したところが道路境界線とみなされる。2項道路の広告に当たってはその旨を表示しなければならない。 また、その結果、敷地面積が概ね2割以上減少することとなる場合は、その面積も表示しなければならない。
  • 法地(のりち)
    法面(のりめん)ともいい、実際に宅地として使用できない斜面部分を指す。これは、自然の地形によるもののほか、 傾斜地の造成に当たって、土崩れを防ぐためにつくられる場合がある。表示規約では、法地も傾斜地に含まれるとされ、 一定割合以上の傾斜地を含む場合は、その面積を表示しなければならないとされる。
  • 媒介契約(ばいかいけいやく)
    宅地または建物の売買、交換または貸借のなかだち(とりもち)を宅建業者に依頼する契約のことをいう。宅地または建物の売買または交換等をしようとする場合、自分の希望する条件(価格、引渡し時期等)に合った適当な相手方を、広い範囲から探し出すことは極めて困難である。そこで、これらの取引をする際に、両者の間をとりもつことを専門としている宅建業者に、取引の相手方を探すよう依頼することになる。このときの依頼契約を媒介契約という。宅建業者は、宅地または建物の売買または交換に関する媒介契約を締結したときは、後日、媒介契約の存否、内容、報酬等をめぐって紛争等の生ずるのを防止するため、遅滞なく、一定の契約内容を記載した書面を作成し(媒介契約の内容の書面化)、依頼者に交付することが義務付けられている(宅建業法34条の2)。なお、媒介契約は、
    (1)依頼者が他の宅建業者に重ねて依頼することができる一般媒介契約(明示型と非明示型がある)
    (2)依頼者が他の宅建業者に重ねて依頼することができない専任媒介契約
    (3)依頼者が依頼をした宅建業者が探索した相手方以外の者と売買または交換の契約を締結することができない専属専任媒介契約 がある。
  • 表示登記
    不動産登記簿の表題部(不動産登記法16条2項)になされる登記をいう。 土地については所在、地番、地目、地積(同法78条)、建物については所在、家屋番号、種類、構造、床面積等(同法91条)が表示される。 これらを登記簿に記載することによって、不動産の客観的現況をそのまま公示し、権利に関する登記が正確かつ円滑に行われることが期待できる。 表示登記の申請人は原則的にはその所有者(所有権登記名義人)である(同法25条、80条、93条)が、表示については職権主義がとられ(同法25条の2)、 登記官に実地の調査権がある(同法50条)。これは、登記に際して、 登記所に出頭を要しないこと(同法26条2項)とともに権利の登記との大きな違いである。
  • 不動産の表示に関する公正競争規約
    不当景品類および不当表示防止法10条の規定に基づき公正取引委員会の認定を受けて、 不動産業界が設定した不動産の取引に関する広告その他の表示に関する自主規制基準。 同法4条(不当表示の禁止)の解釈基準のひとつとして取り扱われる。昭和38年東京地区に設定され、 現在、北海道、東北、首都圏、東海、北陸、近畿、中国、四国、および九州の9地区に設定されている。
  • 法定代理人
    法律の規定により代理人となった者をいう。未成年者の両親(民法818条以下)、 禁治産者の後見人となった配偶者(同法840条)のように、本人に対して一定の地位にある者が当然代理人になる場合のほか、 父母が協議離婚の際に定める親権者のように、本人以外の者の協議により定まる場合(民法819条1項)、 相続財産管理人のように裁判所によって選任される場合(民法918条)等がある。法定代理人は、 任意代理人と同様、本人に対して善良なる管理者の注意義務および誠実義務を負うが、 その権限(代理権の範囲)が法律または裁判所の命令によって決められる点、 および本人との信任関係がなく復代理人を自己の責任で選任しうる点で任意代理人と異なる。
  • 法定地上権
    不動産の競売が行われた場合に、法律によって設定されたとみなされる地上権をいう。 地上権は、本来契約によって設定されるのであるが、その例外である。同一所有者に属する土地、 またはその上にある建物の一方について抵当権が設定され、それが実行された場合には、 建物はその存立根拠を失ってしまうので、建物のために地上権が設定されたものとみなされるのである(民法388条)。 民事執行法81条も、強制競売について同様の定めをしている。なお判例は、 土地、建物の双方に抵当権が設定された場合にも、民法388条の類推適用を認めている(最判昭和37年9月4日民集16巻1854頁)。
  • 保存登記
    狭義には不動産の先取特権の保存登記(不動産登記法1条)を指すとされているが、広義には、未登記の不動産について初めてなす所有権の登記も含まれる(同法100条)。所有権の保存登記は、
    (1)登記簿の表題部に自己または相続人が所有者として記載される者
    (2)判決により自己の所有権を証する者
    (3)収用により所有権を取得した者
    (4) 区分所有建物(マンション)については、表題部に記載された所有者の証明書により、その所有権を取得したことを証する者が単独で申請することができる。
    なお、先取特権にあっては、先取特権者と債務者との共同申請により行う(同法26条1項、115条、119条)。裁判所書記官から未登記の建物についての差押えの登記の嘱託があったようなときには、例外として職権で保存登記がなされる(同法104条)。
  • みなし道路
    一般には2項道路と呼ばれています。その由来は建築基準法第42条2項に定められていることにあります。 幅員4m未満であっても、1.8m以上あり、昭和25年11月25日以前(この日以降に都市計画区域に指定された区域内の場合は、 指定の日の前日以前)から建物が立ち並んでいる道路で、特定行政庁が道路として指定したものは建基法上の道路とみなされ、 道路の中心線から2m後退したところに道路境界線があるとみなされるという規定のことをいいます。
  • モデルハウス
    不動産業者や住宅メーカーが住宅を住宅展示場や展覧会などに展示したり、 分譲地内(または近隣地)に建設した住宅で、販売促進やPRを目的として使用されるもの。 マンションの場合はその一住戸をプレハブ工法などで築くケースが多い。
  • 容積率
    建築物の延べ面積の敷地面積に対する割合をいう。建築物の規模とその地域の道路等の公共施設の整備状況とのバランスを確保すること等を目的として、 都市計画区域内においては、用途地域の種別および前面道路の幅員により、その最高限度が制限されている(建基法52条)。 平成4年の都計法および建基法の改正により、誘導容積制度および容積の適正配分制度が導入され、 良好な市街地形成を図るうえで、公共施設の整備状況に応じて、また、メリハリのきいた容積規制により土地の有効・高度利用を図っている。
  • 用途地域
    都市の土地利用計画のひとつとして、建築物の用途、および形態を規制する際の地域地区。 第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域、第一種中高層住居専用地域、 第二種中高層住居専用地域、第一種住居地域、第二種住居地域、準住居地域、近隣商業地域、 商業地域、準工業地域、工業地域、工業専用地域の12種類がある。
  • リバーシブルキー
    玄関ドアの鍵は、一般的に上下正しい向きでないと差し込むことはできないが、 上下の向きをどちらにしても差し込め、開錠できるキーのこと。 リバーシブルキーは非常に便利な上、一般の鍵屋ではコピーができな いので防犯上にもよい。
  • 礼金
    謝礼として出す金銭。家や部屋を借りる際に、家主に謝礼として支払う金銭。 賃貸住宅から退去しても戻ってきません。金額は物件によって異りますが、家賃の1~2か月分が相場です。
  • 連帯保証
    保証人が主たる債務者と連帯して債務を負担することをいう。 連帯保証も保証の一種であるから、主たる債務に附従し、主たる債務者に生じた事由は、 原則として連帯保証人に効力を生ずる。しかし半面、連帯保証には連帯債務の規定が適用され、 例えば連帯保証人に対する請求は、主たる債務者に対しても時効中断の効力を生ずる(民法458条、434条)。 また、普通の保証と違い、催告の抗弁権および検索の抗弁権はなく、 債権者から請求があれば、連帯保証人は直ちに弁済の責任を負うことになる。 この点から連帯保証は、普通の保証よりも担保性が強い。連帯保証人が弁済したときは主たる債務者に求償権を有することは、 普通の保証と同じである。

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